11/26付読売新聞の旦教授の書評に異議あり

  • 2017.11.28 Tuesday
  • 15:20

 おそらく毎月出版される新刊書は数百冊になるであろう。

 そこで、毎週日曜日に掲載される各新聞の書評欄を本選びの参考にしている。中でも他紙と比較して読売新聞の書評欄は優れていると常々思っている。

 しかし、1126日付読売新聞のB・ヴァイエ著『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』の旦敬介明治大学教授の書評は少々いただけなかった。

 トランプ米国大統領を誕生させたり、イギリスのEU離脱などの背景には少なからず移民問題があったことを考えれば、1980年代に東ドイツに出稼ぎ労働者として渡った2万人ほどのモザンビークの若者たちの中の苦渋に満ちた3人の人生を描いたこの作品は誠に時期を得た本の選定であったと思うが、旦教授のモザンビーク人労働者たちは「日本に来る一部の外国人技能実習生と、北朝鮮の国外労働者の境遇を合わせもつような存在だったといえる」という「一部の」ということわりはあるものの「技能実習生」と「北朝鮮の国外労働者」を同一視した表現には大いに違和感を覚えたのである。

 国際貢献の一環として途上国への技術移転を目的に途上国の外国人を期間限定で労働者として受け入れる「技能実習生」は22年前の1995年に制度化され、現在、75職種で27万人が来日している。111日にはあらたに「介護職」も追加された。団塊世代が後期高齢者になる2025年には30万人が不足すると厚労省が予測する「介護職」に技能実習生が果たす役割は決して小さくないであろう。

 果たして旦教授は「技能実習生」についてどの程度実態をご存じなのであろうか。

 少なくとも「給料の半分以上」を国の外貨稼ぎのために天引きされたというモザンビーク人労働者や給料を国家管理されている北朝鮮の外国人労働者と給料を全額受け取る「技能実習生」が異なる存在であることだけは確かである。

 

写真はAmazonより『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語(B・ヴァイエ著)』表紙




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